オーガニックマーケティング協議会

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オーガニックマーケティング協議会って何?
[オーガニック]の実践・普及・促進を目的とした非営利の協議会。 らでぃっしゅぼーや、オーガニックスーパー、有機JAS認証機関などを設立してきた徳江倫明が推進役となって、全国の有機農家、各界の専門家が連携し、分析・調査・提言を行う、[オーガニック総合シンクタンク]です。

今回のコラム

冬の野菜はなぜ甘いの?・・・おいしさと安心をいただく

あけましておめでとうございます。寒い日が続きますね。気象庁によると、1、2月は東日本と西日本で寒気の影響を受けやすく、寒さの厳しい冬になりそうです。暦では、1月5日の小寒(しょうかん)を寒の入りとして、1月20日の大寒(だいかん)を経て2月4日の立春(りっしゅん)の前日までを、「寒のうち」と呼びます。今シーズンは暦どおりの寒さ、ということでしょうか。

寒い季節に楽しみなのが、冬の野菜たち。今はハウス栽培などが普及して、豊富な種類の野菜・果物が年を通して手に入りますが、季節の中で味もいちばんよく、栄養価も高い上に、価格が安いのは、やはり旬の野菜、ということになります。旬の野菜は、野菜が育ちやすい季節に栽培するということで、農薬の使用も必要ないか、少なくて済むので、安心でもあります。

冬が旬の野菜の特徴は、その「甘さ」です。植物はもともと細胞内に水分を多く含むので、凍ると細胞壁がやぶれて死んでしまいます。そこで、冬が旬の野菜の多くは、光合成で得られた糖分を、でん粉にして体内にちょ蔵しないで、葉の糖分にまわします。すると、本来0℃で凍結するはずだった葉の細胞の中の水分が、氷点下になる真冬の畑でも凍らなくなるのです。氷点降下という現象で、これにより植物は自分の身を守ることができ、野菜は甘くなるワケなのです。特に根元とか、その甘さには感動すら覚えます。

このような自然の仕組みは古くから知られていて、野菜をより甘く、おいしくいただく知恵として生きています。厳寒の北海道では、常に0℃の状態になる雪を利用します。秋に収穫したキャベツや大根などを雪に埋めたり、室の中で一定期間貯蔵することで糖度を高め、「越冬もの」として出荷します。山形県米沢地方の冬の味覚「雪菜」は、収穫したものを雪の室でふたたび発芽させていただきます。真冬の畑では、収穫せずにヒモに巻かれ、寒風にさらされたような白菜を見かけたことはありませんか? 傷んだ外葉の中はきっと、甘くておいしい白菜が育っていることでしょう。

その一方で、寒さにこれほど強い秋冬野菜も、暑さはとても苦手です。生育が鈍くなり、仮に収穫ができても非常に傷みやすく、つくるのが難しい野菜になるのです。ほうれん草や白菜、キャベツの生育適温は15〜20℃と、国内では、栽培ができる地域も、高原地帯や、東北・北海道などに限られます。つくれないことはありませんが、病虫害も発生しやすいことから、多くは農薬が必要になります。ハウス栽培や輸送の温度管理などで、コストも余計にかかるようになります。

おいしくて、安全・安心な旬。いろいろな角度から、季節の味わいである“旬”を楽しみたいものですね。