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オーガニックマーケティング協議会って何?
[オーガニック]の実践・普及・促進を目的とした非営利の協議会。 らでぃっしゅぼーや、オーガニックスーパー、有機JAS認証機関などを設立してきた徳江倫明が推進役となって、全国の有機農家、各界の専門家が連携し、分析・調査・提言を行う、[オーガニック総合シンクタンク]です。
今回のコラム
2013年7月11日更新
あいうえオーガニック
2013年7月11日更新

今回のコラム

ウナギが食べられなくなる?

土用の丑(うし)の日といえば、ウナギ。江戸の中ごろからの習慣だそうで、先人は暑い夏を乗り切る栄養をつけるのにウナギを摂ることを勧めたのですね。由来は、かの平賀源内さんが、鰻屋さんの悩みに応えたものだとの説もあるようです。今年の土用は丑が2回。7月22日が一の丑、8月3日が二の丑になります。

ウナギの栄養の特長は、第一に体の抵抗力を高めるビタミンAが豊富なことでしょう。このほか、ビタミンB1、B2、E、D、カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛などもバランス良く含みます。脂質はビタミンAの吸収を助け、不飽和脂肪酸であるDHAやEPAは、血中のコレステロール値を抑制してくれます。ウナギの皮のヌルヌルの正体はムコ多糖類といって、夏場に弱りやすい胃や腸の粘膜を保護する働きも備えています。これだけ栄養の豊富なウナギですから、夏バテの解消にピッタリというのもうなづけます。

今年の2月、ニホンウナギが環境省のレッドリストに登録されました。レッドリストとは、日本に生息・生育する野生生物について、絶滅の危険度を科学的・客観的に評価した結果をリストにまとめたもの。5年に1回見直され、今年はその第4次となり、ニホンウナギは近い将来、絶滅の危険性が高い絶滅危惧種とされたのです。この動きを欧米も注目していて、現在、国際的にも絶滅危惧種として指定されるか、検討されているところです。

ほんのすこし前まで、ウナギは特別な日に専門の料理店でいただくのものでした。 今ではコンビニやスーパーなどで年中欠かさず置かれるようになって、普段の食材のひとつです。 生産量はまさにウナギ登り。世界の養殖ウナギの生産量は30年で7〜8倍ほども増えたのです。ところが、ウナギはいまだ卵をふ化させる技術が確立されておらず、天然の稚魚(シラスウナギ)が必要になります。このため、乱獲が続いて、漁獲量は30年前の5分の1にまで落ち込んでしまいました。

日本人は世界のウナギの6〜7割を食べていると言われます。ここまで多くの日本人が食べられるようになったのは、安価な輸入の養殖ウナギのおかげ、と言えます。輸入ウナギといえば、抗生物質や殺菌剤などが検出され、問題になったこともありました。ただし、安全性や、種の存続までもが危ぶまれるような状況は、やはり好ましいとは言えないでしょう。持続的な生産や消費のあり方について、私たち消費者も考えなければならない時代が来ているのではないでしょうか。

参考:ウナギが食べられなくなる日 (ナショナルジオグラフィック)

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とうもろこしごはん

とうもろこしの季節です。とうもろこしは、早いもので6月の中下旬から出回りはじめ、お盆を過ぎて北海道の焼きもろこしがおいしくなってくると終盤。ということは、いまどきがとうもろこしの旬ということができるでしょう。とうもろこしは、お日様のかたまりと言っていいほど、光合成能力が優れています。日差しが強いほど光合成が進み、夏なら短期間で人の背丈を簡単に越えてしまうのは、皆さんごぞんじの通りです。この早さから、土からもたくさんの肥料成分と水を吸うので「肥料食い」とも言われたりします。

このとうもろこし、有機肥料を使うともっと甘くなると言われるようになりました。有機肥料とは、たい肥や油かすなど、化学合成されていない、有機質をたくさん含んだ肥料のことです。作物はこれまで、窒素、リン酸、カリの3大肥料成分のように、単体の分子しか吸収できないと考えられていました。ところが最近、作物の根は、アミノ酸程度の大きさの有機物も、直接吸収できることがわかってきたのです。アミノ酸は旨みの成分です。根から吸収されたアミノ酸は、作物の旨みを増すでしょうし、アミノ酸が植物の中で分解すれば糖分になりますから、作物は甘くなります。さらには、雨や曇りの日が続いて光合成が少なく、満足に糖分を作れなくても、根から吸収したアミノ酸が補ってくれて、ある程度の甘み、旨みをキープすることができます。

有機栽培は、安全安心なだけではなくて、おいしさにも関係していたんですね。そこでちょっとお勧めのいただき方を。それがトウモロコシご飯です。生のトウモロコシの実をざっくり包丁でそぎ落としてといだごはんと一緒に炊いちゃうんです。このとき、軸も一緒にポン、そこに塩麹のひとつまみも入れば言うことなし。甘くて香りの良い炊き立てのとうもろこしごはんの完成です。そこにバターとお醤油なんかひとたらしで、おかずは何もいりません。有機栽培であれば、心なしか甘みや旨みも強く感じられるかもしれませんよ!ぜひお試しください。